ヴァイオレット・エヴァーガーデン第3話

第3話にして待望のオープニングがついた。原画の人数に注目していたが、予想(期待)どおり、監督と作画監督のみが原画を担当していた。この体制は、境界の彼方とおなじだが、パッと見たところ、人物のアクションには圧倒的な差がある。

しかし、それでも画面は動いている――風にそよぐカーテン、紫色(ヴァイオレット)の花、少佐から送られたブローチのエメラルドの反射、湖面(水面)、義手の金属の反射。こうした「人間ではないもの」へ動きを与える、じっくりとした、派手さはないが、ひたすら精密な作画が連続する一連のカット。

「人形」になる人間という設定が示唆していた人間/非人間といった主題が、ちょっとずつ見えてきたかもしれない。

そして、シリーズ演出・藤田春香によるエンディング。素晴らしい。

ヴァイオレットちゃん、止めっていうまで延々、横構図の画面を歩いて行きそう(笑)

版画風の平面的な画面からサビになって画面に奥行きが出来るところ、泣く。

タイプライターのキーが糸でつながって、これが平面/奥行きのつなぎになっているのかな(版画調でありつつ、糸の重なりで奥行きが想像される)。その直後の色彩が変わってからのヴァイオレットちゃん、可愛すぎる。繰り返しますが、素晴らしい。

第3話はOPEDの良さもあって、また本編の脚本も「これからだ」というところまでたどり着いて、次週以降を期待せざるをえないものとなった。