家族社会学新書2冊

筒井淳也『仕事と家族:日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか』(中公新書、2015年)

同『結婚と家族のこれから:共働き社会の限界』(光文社新書、2016年)

光文社のほうから読んだ。

方法論としては、量的(統計的)な実証。したがって、異性愛を暗黙の前提としており、規範性の記述に近づいていく(では同性愛カップルはどうなるの? などは論じられない。幼いころの家庭環境から一人の生活を選ぶ人は? シェア生活に落ち着く人は? などは論じることができない)。ただ、それでも、「すでにみんな知っていること」にめんどくさい手法で到達する、という「社会学あるある」に終始するわけでもないところが読みどころだろう。(数々の前提となっている誤解をほぐす場面が多かったように思う。)

あと、「モテない俺」への処方箋も書いてない。社会学だから。

 

 

 

結婚と家族のこれから 共働き社会の限界 (光文社新書)

結婚と家族のこれから 共働き社会の限界 (光文社新書)