スペぇええ~ (『ウマ娘』Extra/第13話)

ウマ娘』Extra見る。第13レース/第13話相当……そうか、基本、一日あたり12レースまでしかやらないものな(笑)

桃鉄で日本地理を、信長の野望で戦国武将を、そして、ダビスタで競走馬を学んだ世代としては、スペちゃん世代はドンピシャだった。クソガキとしてなにも分からないまま(毎週の中継を見て、自然と馴染んでいたサラブレッドの世代が、振り返ってみるに、こんな黄金期だと知らなかった。

まず、サイレンススズカの扱い。ライスシャワーもそうだったが、最期について中継で見てしまった記憶があったが、どのようにスズカを描くのか、放送前は本当に心配だった。(スペちゃんが駆け寄るにしても、第7話で足を引きずるショットは本当に見ていて心が痛む。)

すでに書いていることだが、この作品では、スズカについてはカッティングの効果が絶大。

まず、オープニングにある天皇賞秋。実際のレースを踏まえた大逃げのカット(大けやきの向こうを回るところ)と直線に入ってからのカットを分割して、わたしたちが知っているあの光景から1コマをまたいで if の世界に入っていくというのが見事だった。カッティングなしに、地続きで最終コーナーをまわって直線に入っていく走りを描いては、単にウソを描くことになるだろうが、瞬き一つで、カッティング一つで並行世界に入っていくという、この作品のポリシーには倫理感さえ感じ取れる。

つぎに、スペシャルウィークサイレンススズカの対決を第10話のようにカッティングありきで見せた(画面上では競争になっているが、競馬場では併走していない)こと。if の水準での誰が強い論争は荒れそうだものなぁ。そして、この並行モンタージュが可能にするレースを目撃できるのは、視聴者(夢見るファン)だけであるという、このおじさんの涙腺を刺激するメッセージ。

そうすると、最終話のあれはどうなのだということになるが、世代的にはブライアンの馬券を買うかも。というか、あんなん、展開さえ分からん。

トレーナーさん(CV・沖野晃司)、熱かった。最終話での名前を呼ぶ場面での「スペぇ」の芝居。

(追記)明坂聡美さんの実況もお疲れ様でした。動画で実際のものをいくらでも聞けてしまえる時代、いろいろ勉強なさったんだと思う。Extraでの「先頭から見てみましょう」の雰囲気がとてもよかった。

劇場版を思わせる、真っ黒な地に白字がひたすら流れるエンディングクレジットも、(あんな曲ながら)感動的だった。

かりにゲームが出たら、スズカさん、マックイーンちゃん、スカーレットちゃんを育成したい。なかのひとの見た目でセイウンスカイ、声質ではトウカイテイオーを、勝負服ではグラスちゃん。

(スペちゃんとグラスちゃんをおなじチームにしておなじレースに一度も出さないというプレイは可能でしょうか。)