『ウマ娘』第3話

出来が良い。よーく調べている。実際の成績を追っているだけなのに、物語として成立してしまっている。スペちゃんだけじゃなくて(このアニメ/ソシャゲは、Google画像検索の結果だけじゃなくて、愛称まで変えてしまうぞ)、OP明けスズカの「11馬身差」は金鯱賞じゃないかな。

ゴールドシップが愛された名馬であることが特訓シークエンスで伝わるだろうし(伝わらないか笑)、オープニングのサビ部分の直線で抜け出す描写は、どうやら調べていくと、元ネタになっているレースが思い起こされるらしく(まだ加入していないCV大西沙織メジロマックイーンのクルクル回転する演出は、雨のレースということは天春らしいが)、主な勝ち鞍こそ彼女たちのもっともかっこよかった場面だと思うし、OPは吉原正行さん(さすがPAワークス)だが、上手に仕上がっている。

ゴールドシップ皐月賞は、最後方から上がっていくショットをまず入れて(抜かれていくウマ娘が驚くスピードで)、つぎに、コーナーをまわり、馬場が悪くてガラ空きになった内側に突っ込んで行きに抜けるショットを、先頭に抜けたあたりのカメラ位置で。「ユーリ」のときに書いたが、スポーツ中継では不可能なカメラワークで撮って/描いてしまうアニメのすごさっす。(馬体重、体格の良さをキャラデザの身長に反映させているんだろうが、ゴルシはそれゆえ長身なんね。声優さんも高身長らしくて、役を愛してやってほしいっす。どうでもいい話だけれど、声優でいえば、セイウンスカイ推しです……。)

テイオーの涙はジョッキーのそれを受けているようにも見える。

ウオッカ安田記念は、ジョッキーのいない(あるいはウマ娘に融合している)設定だから、馬の素晴らしさを素直に受け取ることができる。

スカーレットはキャラデザ美人だが、OPサビだとどのレースだかわかんねえ。

スズカは、パラレル世界の天秋とか言われているなぁ。1000メートル超えたあたり(にしては後続との差が小さいが)のカットと、「大けやきの向こう」を抜けて直線に入るあたりのカットが途切れている(競馬中継であれば当然だが、カットは途切れず、いわば長回しになる)――そのあいだの出来事が飛ばされているように見えてしまって、フィルムの繋ぎを間違えたような、パラレル世界を見ているようだ。

覇権かよ。