7月期アニメ

7月期のアニメについては、『恋と嘘』を楽しく見ている。しかし、男主人公の無色透明さ、古墳ネタがかろうじて「個性」なのか、可愛いヒロインを見せるため「だけ」に存在しているかのような。そういった役柄を理解しきっているような逢坂良太の芝居が印象的。

ボールルームへようこそ』は、本当に期待していた。この手の主題を扱うにあたって、ロトスコープを採らなかったというのがまず冒険に映ってしまうという、今日の深夜アニメの制作技術状況に思いを馳せる(ただの妄想しかないが笑)。2話の練習シーンでの振り付けコピーをはじめとして、振り付けの動性(個々のアニメーションが予期させる、余韻めいた動き)を面白く見ている。とくに、なんとか君という踊りの上手な男の子の振り付けの動性が、主人公君に引き継がれる場面などは、「完コピ」の主題を上手に映像化していると思う。

第4話を見ていて気がついたが、オープニングのクレジット、黒枠&白地の文字がずれて、赤枠&赤地の文字(影)がスライドするように出て来るのだけれど、まさに本編での動性のコピーを分かりやすく見せていると思う。

細田守

細田は『ときかけ』『サマーウォーズ』『おおかみこども』を。

最近はよく物語の終わりについて考えていて、『おおかみこども』は若干10歳で山の主になる雨(弟)――狼の寿命はどれくらいだろう――と中学校に進む段階で母親の半生を語り出す雪(姉)と、なんともおかしなものだと感じた。そこでナラティブが閉じるわけがない。

あと、井上さんの有名な場面の作画はさすがだった。姉の幼少期の芝居が良かった。

『ときかけ』は作画が自由で、それだけですでに楽しかった。

『サマウォ』は花札、ハッキングといったモチーフがいまいち分からなかった。しかしこの作品があってこそ、『ガッチャマンクラウズ』などが成立しているというのも分かる。

傷物語(中巻)

傷物語』をレンタルで中巻まで。

「人間を捨てる」動性があるように感じた。

(羽川との競技場付近での会話から、末尾の場面まで。)

賭ケグルイ

賭ケグルイのオープニングの荒川UB感。(山本沙代さんの仕事)

岡田麿里の

岡田麿里監督で新作劇場アニメが出るらしいが、「チーフディレクター 篠原俊哉」「美術監督 東地和生」で視聴決定。予告の縦構図の空(雲)のショット、尊い

ヱヴァンゲリヲン新劇場版

『序』『破』『Q』をこの週末に通しで見たりなどした。

『序』で半円だと思っていた虹が、円だったりした。

『冴えない彼女の育てかた♭』第11話

冴えない彼女の育てかた』第二期、最終回。シリーズをとおして素晴らしかった。とくに、創作と恋愛の兼ね合いの問題が前面に出てからのここ数週、そして最終話Aパートまでの流れは、泣かされた(いやあ、わたしも、自分にとって「書ける」環境というか人間関係はどんなものだろうと、ふと、妄想しちゃうことがある)。

第二期は亀井幹太監督がすべての週の絵コンテを切っていたが、最終回ではついに演出も監督で、本当にお疲れさまでした。

Aパート、ショッピングモールでのやり取りには、安芸くんとおなじように、加藤ちゃんに騙されてしまった(加藤ちゃんにもあのサークルは大切だったんですね)、つまり、悶てしまった笑

坂道の場面での加藤ちゃんの台詞は、視聴者にとっては、さんざんこれまで宣伝で聞かされて、刷り込まれてきたフレーズで、むろん、安芸くんには自分の企画書の言葉であるが(親切な演出だった)、視聴者も、安芸くんと加藤ちゃんがAパートで行ってきたように、記憶を掘り起こして、反復して、さらにゲーム制作という「つぎ」(第三期、待っています)への期待に繋げていく。視聴者の3ヶ月の時間さえコントロールするような見事な構成。

あの坂道は、安芸くん/視聴者の記憶では、例のベレー帽の場所であるが、あの見上げるようなアングルは、画面の向こう側、あまりに遠い、2次元と3次元の差さえ感じてしまうような構図であったわけだが、なんですか、あの、励ますときのアングルは、実写で撮ろうと思ったら、クレーンなり、かなりの高さの足場なりが必要そうな、坂の上と下の人物の実際の高低差が、見た目上は解消されてしまうような、「あなたのメインヒロイン」という(例のすり込みの)決め台詞の直後に吹く、アニメ特有の嘘のような風が運ぶ、これもまたアニメ特有の嘘のような桜の花びら(今季では『月がきれい』第1話)は、その見た目上の高低差の解消を受けて、ほとんど真横に飛んで、カメラの回転を引き起こして、まっすぐ安芸くんに届いてしまう。こういう物理的な位置関係などを取っ払って、しかし、アニメ的な説得力が抜群の嘘は、本当に素晴らしい。いいものを見た。