鳥飼玖美子『話すための英語力』

鳥飼玖美子『話すための英語力』(講談社現代新書、2017年)

読む。

新アニメは、さきに書いた二つのほか、「ウマ娘」くらい。

スペシャルウィークの幼少期の話ははじめて聞いた。新馬戦の枠順も「スペちゃん」の戦績に基づいているようだ。スペちゃん、連対を外すことさえ少ない戦績だったから、ほぼすべてのレースで踊るな(笑)

スズカについては書こうかどうか迷ったが、本当に大切に扱ってほしい。

多田くん/こみっく

『多田くんは恋をしない』第1話。

「野崎くん」組ということで期待しすぎちゃったかも。

でも、プレスコじゃないのかな。松尾衡さん忙しかったんかしら。「野崎くん」の売りの一つが、小澤亜李を見出して、周囲をキャリアのある(深夜帯としては)声優で固めてプレスコで芝居させるという点にあったというのは誰も否定できないと思うのだが。

菊池愛・中島千明両氏の動画工房キャラデザが並び、副監督に藤原さんまで呼んで気合いがすごいが、わりと穏やかな第一話に見えた。

こみっくがーるず』第1話

「お、こっちが「野崎くん」じゃねーか笑」となった。 

主役の(新人?)声優の声質、素晴らしい。

作画安定している。というか、きれい。原画さん4人だけ!

主役の体型(自称ちんちくりん)も面白い。

漫画のコマ割りを引き継ぐらしい画面分割の効用を分析して言語化するのはこれから。

1月期ベスト

1.『宇宙よりも遠い場所』第12話「宇宙よりも遠い場所

絵コンテ:いしづかあつこ・清水健一、演出:北川朋哉

文句なしでしょう。挿入歌演出、総じて苦手だが。

2.『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』第3話「あなたが、良き自動手記人形になりますように」

絵コンテ・演出:北之原孝將

あと、第10話も。ヴァイオレットちゃん2巡目の物語として模範的。

3.『りゅうおうのおしごと!』第5話「天衣無縫」

絵コンテ:朝倉カイト、演出:しぎのあきら

4.『恋は雨上がりのように』第12話「つゆのあとさき」

絵コンテ:渡辺歩、演出:益山亮司・河野亜矢子

citrus』はベスト週分からん。『ゆるキャン』は未視聴。

今期はあまり本数を見ていないことが分かる。レコーダーの容量の関係だろうか。Crunchyroll があるところにまた留学したい。アマゾンプライムの契約を考えるべきか。

といいつつ、「ウマ娘」など録画予約を淡々とこなす。これ、初回、2話までやるのかな。

『恋は雨上がりのように』第12話

最終話。

作画も演出も良い。しかし(原作の?)脚本が物足りない。

シリーズをとおして言えば、鏑木ひろさんが絵コンテ・演出(演出協力)に入っている週(6話Aパート、最終話のOP明け)の、台詞少なめのシークエンスが見ていて気持ちよかった(俯瞰、仰角の遠景ショットが印象に残る)。

(あと、アバンのぬるぬる作画、なんなん笑)

君の名はの前半

石岡良治・三浦哲哉『オーバー・ザ・シネマ』からパラパラ読んで『君の名は。』の前半が見ていて辛かったという話を土居伸彰さんがされていて、そういうもんかーと思った。

(そして、『ゆゆ式』で博論!)

料理するとき、テレビをつけてしまう習慣をいつの間にか身につけてしまったけれど、君の名は前半の当たり障りの無さは背景音楽にぴったりだと思っていた。

ちなみに今夜は、ポークソテーにんじんマリネ添え、かぼちゃの黒ごま和え、冷奴。おばんざい屋で食ってうまかったので、レモン入りの南蛮漬けも作ろうと思っていたが、疲れたので明日。

 

オーバー・ザ・シネマ 映画「超」討議

オーバー・ザ・シネマ 映画「超」討議

 

 

国立新美術館

国立新美術館印象派展見た。六本木の桜、きれい。

ファンタン=ラトゥールの肖像画は表情が面白い(影が入って、視線はしっかりしているのか、瞑想・没入めいているのか読み取りにくい)。

カナレットの風景(都市)画は、画面のあらゆるところにフォーカスが当たっており、この展示の大部分とは異質。モダニズム批評っぽい用語を使えば、一瞬のうちに画面全体に視線を向けたような――それと対比して、印象派の絵画では、その都度その都度焦点の結ばれる箇所が限定される視線の動き(それにともなう時間感覚)のようなものを感じる――張り詰めた感覚があった。

ドガの《控え室の踊り子たち》は黒色の輪郭線のようなものが見えて、印象派という括りではやや異質(だが、調べて見ると、おなじモチーフでやはり黒の輪郭線を用いているみたい)。マティスの踊り子をふと思い起こしたりした。

セザンヌの《庭師ヴァリエ》には感動した。色彩(青や緑系統)は山を扱う作品のそれを思わせる。お客さんもよく集まっていた。

ピエール・ボナールは名前さえ知らなかったが、《室内》のあれは鏡に映った様子なのかな、画中画のように枠が切り取られていたが、枠の内外の筆致の違いが面白かった。壁を塗っているのか、枠の外は言ってみればモダニズムをやや先取りするかのような平面的な厚いタッチで、視線をどこにも誘導しない。そこを突き抜けられるという幻想も産まない(ゆえに平面的)。それゆえ自然と画中画のほう(言ってみればモダニズム以前の)へと視線が向かってしまうように感じた。

これだす。

theartstack.com

宇宙よりも遠い場所 #12

宇宙よりも遠い場所』第12話「宇宙よりも遠い場所

絵コンテ いしづかあつこ・清水健一、 演出 北川朋哉

今期ベスト候補。

くしゃくしゃの一万円札を数えるAパート末尾、Bパート終わりのメールの蓄積、積み重ねの見せ方が上手。母からの返事を待つ1000通以上のメールに託した期待――もちろん諦めの寸前の薄い期待でしかない――を、みずから立ち上げた(友人の助けでもって手にした)パソコン受信で断念させて、分かってはいたがほんとうに亡くなっていることを自身に突きつける場面なぞ、素晴らしいの一言。この時間差の演出、いいですねぇ。(今期はエヴァーガーデンといい、手紙は遅れて届く。)

南極大陸の厳しさも大ボス感(緊張感)ある。

観測気球の場面からの空つなぎ(A地点から気球を眺める/視線の先の気球を写す/気球を眺めているB地点にカメラが降りる)が示唆しているだろうが、次週最終回では、きっと親子でおなじ空を、上記の時間差の主題をはらみつつ、見ることになるんだろう。